自動車のエアコンには、送風のためのファン「ブロアモーター」というものが組み込まれています。
これが壊れると“カラカラ”といった異音がし始めて、そのまま使い続けるとそのうちファンが動かなくなります。
この「ブロアモーター」、純正品だと6,000円以上するらしく、ディーラーで交換修理をお願いすると万単位の費用がかかるらしいです(インターネット調べ)。
ただ、安価な社外品が提供されているし、特別な専用工具が無くても交換ができるようです。
必要な工具はラチェットとドライバーだけ。
ダイハツMaxの場合の作業例ですが、交換方法をご紹介します。
部品代:¥3,300(送料込み)
必要工具:ラチェットセット、マイナスドライバー
(ラチェットセットはホームセンターで普通に売っているもので充分です。ラチェットは自動車や家電などの修理に重宝しますので、是非1セット用意しておくことをお勧めします。今回使用するのは12mmのソケットのみです。)
古いブロアモーターを取り外す
パネルの取り外し
まずハンドル下のパネルを取り外します。
ブロアモーター周辺がよく見えるよう外しておきます。
車のパネルはほとんどのパーツがクリップとネジで留めてあります。目に付くネジを取り外したら、慎重にパネルを引っ張るとどこにクリップがあるかがわかりますので、クリップがあるところをクリップを壊さないようにじっくり慎重に取り外します。クリップはプラスチックですので割れることがありますので、くれぐれも慎重に取り外してください。
パネルを取り外したら、エアコンの奥の方に丸い部品が見えると思います。
上図の黄色丸の部分がブロアモーターになります。
パーキングブレーキの取り外し
まだパーキングブレーキ(フットブレーキ)が邪魔なので、こちらも取り外します。
パーキングブレーキを外すときは、運転席のフロア(足を置くところ)に仰向けになって潜り込みましょう。
パーキングブレーキはブレーキ部品船体の一番上のところと、
ワイヤーと部品がつながっている部分の2箇所をボルトで固定しています。
ブレーキ部品船体の一番上のところはいろんな部品が集まっていて取り外すのが大変ですが、ソケットに延長棒を繋いだラチェットを使えばボルトを緩めることができます。
ラチェットを振るためのスペースがほとんど無いので、ボルトがある程度緩んだらラチェットを外してソケットと延長棒だけを使って回したほうが早いです。
ワイヤーと部品がつながっている部分はスペースがありますのでラチェットで簡単に取り外せます。
パーキングブレーキが自由になったら、パーキングブレーキに接続されているカプラーも忘れずに外しておきましょう。
外れたパーキングブレーキは適当に遊ばせておいて構いません。ブロアモーターが移動できるスペースがあればいいからです。
本体(ブロアモーター)の取り外し
次にブロアモーターを留めているネジを外します。
上図の黄色丸の3箇所にネジ止めがしてあるので外すのですが、このネジ「トルクスネジ」という一見溝が潰れて使い物にならなくなったネジのようにみえる特殊なネジで留めてあります。
しかし、ネジの頭は六角形をしているので8mmのソケットで外すことができるし、マイナスドライバーにも対応しているトルクスネジなので、マイナスドライバーでも外すことができます。
トルクスネジを取り外したら、上図の赤丸の部分にブロアモーターの“爪”をホールドしている部分があります。
ブロアモーターの“爪”のホールドカバーをブロアモーターの外側に引っ張って“爪”をホールドしている返しから爪が外れるようにします。
ホールドカバーはプラスチックなので簡単に上げる事ができます。
ホールドカバーを引っ張り上げた状態でブロアモーターを時計回りに回せば、ブロアモーターは取り外せるようになります。
あとはブロアモーターに繋がっているカプラーを取り外せば壊れたブロアモーターを引っ張り出すことができます。
新しいブロアモーターの取り付け
いよいよ新しいブロアモーターの設置ですが、壊れたブロアモーターを外した時の流れを逆に辿るように新しいブロアモーターを所定の位置にはめていきます。
その際、ブロアモーターとパーキングブレーキのカプラーを巻き込まないように注意しながらはめていきます。
結構狭くギリギリのスペースですので、新しいブロアモーターを壊さないよう慎重に作業を進める必要があります。
それと同時にブロアモーターの“爪”の位置のことにも注意しながら取り付けます。
新しいブロアモーターを所定の位置にはめたら、“爪”をボディ側にホールドさせるため反時計回りに回してホールドさせます。
正しく設置できたらトルクスネジが設置できるようになりますので、ネジ止めしてカプラーを接続します。
パーキングブレーキを取り付ける場合、部品上部のボルトは他の部品と自分の手で留める穴が非常に確認しにくくなりますので、まずワイヤーとの接続部分を先に9割がた留めてから部品上部のボルトを設置するとボルトが留めやすくなります。
パーキングブレーキのカプラーも忘れずに取り付けましょう。
社外品の対応車種が非常に多かったので、この方法で他の車種も交換できるのではないでしょうか?
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